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「蓬莱泉 空」で有名な関谷醸造さん本社蔵。 愛知県北設楽郡設楽町

関谷醸造出張の二日目。奥三河、伊那街道沿いの関谷醸造さんにお邪魔しました。

右の写真の道路が伊那街道。写真奥で蒸気を上げている大きな白い建物が、関谷醸造さんの本社蔵です。

関谷醸造さんは元治元年(1864年)の創業。新撰組による有名な池田家事件や、蛤御門(禁門)の変が起こった年ですから、幕末の世上不穏な頃です。

関谷醸造こちらの蔵は、機械化による先進的な酒造りを実現していることでも有名です。しかし、それは酒造りのオートメーション化やコストカットという事ではなく、機械ができることと、人間がやるべきことを明確に分けているということです。

例えば精米にしても、全量自社精米です。最新の大型精米機が4台も24時間フル稼動!精米のコストをカットするだけなら、もっと安上がりな方法はあります。
関谷醸造でも、それだと大切な原料米の品質管理が十分にできない。だから全量自社精米にこだわっているのだそうです。

左上の写真は、精米を始めたばかりの山田錦の玄米。左は精白途中の山田錦。ここまで削るのに40時間以上掛かります。さらにもう20時間削るそうです。
それぐらい時間を掛け、少しずつ少しずつ削らないと、米粒の温度が高くなったり、割れちゃったりします。

関谷醸造ちなみに、半透明の米粒の中に白い部分がうっすらと見えます。この白い部分を心白(しんぱく)といいます。麹菌の菌糸が米の中心まで伸びるのに必須の部分です。米の中心部まで菌糸が伸びた状態を“はぜ”といいます。麹米を良い“はぜ”の状態にするのが、美味い日本酒を造るための重要な条件です。

山田錦が「酒米の王」と呼ばれる理由のひとつに、この心白のほどの良さが挙げられます。心白が大きすぎると、精米時に米が割れやすい。心白が小さいと“はぜ”にくい。山田錦の心白はちょうど良い大きさで安定しているってことです。

話が逸れましたが、コストカットのための機械化ではなく、品質管理のための機械化。人の手や、官能的な感覚が必要な工程に人員を集中投入するための機械化なのです。

関谷醸造上の写真は、精米を終えた酒米を洗って(洗米)、適度に水分を吸わせた(浸漬)米を蒸しているところです。甑(こしき)という大きな蒸し器、蒸篭みたいなものです。

写真の甑は1.5トンの米を一気に蒸し上げることができます。これまでに30社近い酒蔵を見学していますが、こんなに大きな甑は初めて見ました! この甑にもすごいギミックがあるのですが、それはある雑誌に書く予定ですので、いずれかの機会に紹介します。

関谷醸造右上の写真は、醪(もろみ)タンクの部屋です。通常の酒蔵だと、タンクがずらーっと並んでいるお馴染みの部屋です。関谷醸造さんの醪蔵(部屋)は、すべて床下に埋め込まれた密閉式タンク。しかもサーマル式。つまり、タンクを冷やす仕組みが組み込まれています。全部で16のタンクのフタが並んでいます。

右は蔵人による、櫂入れ(かいいれ)作業の様子です。櫂入れ作業は見た目よりもずっとキツイ作業です。特に初期段階の櫂入れは重労働です。このタンクには、櫂入れを補助するフィンもついています。何よりも、このタンクは安全です。

何かの拍子に誤って醪のタンクに落ちて溺死…。なんて事故は昔から実際に起きています。このタンクでしたら、そうした事故も未然に防ぐことができます。

関谷醸造蔵人の後ろに並んでいるのは、仕込み水を凍らせる製氷機。
左の写真は留添(とめぞえ。三段仕込の三段目)の済んだ醪タンク内。この後、3〜4週間、温度管理などを行いながら醪を育て、完成となります。この醪を絞ると日本酒になります。

たくさんの氷が浮いていますが、これは醪の温度上昇を防ぐためです。濁りのない香り高い酒を造るには、低温でゆっくり発酵が進むようにしなければなりません。

関谷醸造関谷醸造さんの設備のほんの一部を紹介しましたが、これらの真の目的は、「品質の再現性を確保する」ということです。この考え方は、焼津の磯自慢酒造さんも同じですが、期待される品質を安定的に再現するための仕組み・設備なのです。

未来の地酒酒蔵のひとつの方向性を示す酒蔵。蓬莱泉の特に「空」は、手に入りにくい銘柄ですが、ぜひぜひお試しいただきたいお酒です。

関谷醸造株式会社 本社・本社蔵
住所:愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22番地
電話:0536-62-0505

ホームページ http://www.houraisen.co.jp/index.php

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